本計画のランドスケープは周辺の「まち」や、訪れる「人」、点在する「緑」を敷地内に織り込みその賑わいを受けとめる多彩で魅力的な空間を連続させることで神田錦町エリアにおける文化・交流の結節点を創り出すことを目指しています。
小川町駅方面、神保町駅方面、竹橋駅方面につながる敷地の3角には、訪れる人たちのゲートとなり、憩いの場として集える街角広場が広がります。神田駅方面の角側には、駅から続くまちの賑わいとつながる様々な店舗が設けられます。
まちの緑と連なり、敷地を包み込むように、季節感を感じる豊かな樹種を配置。高くそびえる樹木が緑の天蓋を創り出します。また、植栽の合間に開放的な広場をレイアウトし、憩いのひとときを潤すランドスケープを実現します。
神田エリア全体の緑化の考え方である緑の拠点づくりと、生物多様性をコンセプトとし、季節感のある樹木を中心に配置して、変化と色彩に富んだ賑わいを感じさせる緑地空間を創出します。
大きな芝生広場を中心とした、パラソルやタープ、ウッドステージなどの屋外家具によって構成されている広場です。パラソルやタープ、可動の家具によって、仮設的な空間となっており、個人での思い思いの過ごし方からファミリー、地域のイベントまで、様々なユーザー自らが場所をつくっていけるような広場となっています。
また、ウッドステージは樹木や植栽に囲われるような基壇状となっており、芝生を囲んだ境界に分散的に配置されているため、周辺との関係もつなぐようなデザインとなっています。
北側広場には、公共空間に小さな居場所を生む、新しい境界としてのフレームが張り巡らされています。フレームにはベンチやカウンターが据え付けられ、座る、腰掛ける、立ち止まるといった滞在経験のきっかけを提供します。広場全体に整備されたwifi、コンセント、照明などの機能により、屋外のワークプレイス、店舗の拡張スペースなど、インテリアでの活動を屋外まで広げられる空間を実現します。
ビル足元の広場の空間創りのために専門チームを組織し、外構各所に設置するアニマルフレームアートを製作しました。
NIKKEN ACTIVITY DESIGN labは、KANDA SQUAREを設計した株式会社日建設計内にある領域横断部署。チームは、建築家、都市計画家および環境エンジニアなどコミュニケーションやイノベーションに係る多様な職能を有するメンバーで構成されている。
事例紹介:てつみち(調布市)、ヤマハモーターイノベーションセンター、東京で10年間美容関係の仕事に従事、その後地元の茨城県での園芸農家の経験を経て現在は作家として活動している。見てきたもの、好きなもの、仕事や家族との日常からインスピレーションを受け、2015年よりワイヤーアートの制作を始める。現在はインテリアアートだけに留まらず、テキスタイルデザイン、ホテルのディスプレイ、有名ミュージシャンのCDジャケットに作品の提供など、多岐にわたる。
事例紹介:ワイヤーアート、CDジャケットなど
埼玉県吉川市の小松川工業団地の一角に工場を構える、金属加工を生業とする企業。製品に関しては、設計から板金加工、溶接、塗装と、一貫して自社工場で生産を行っている。業界は問わず、高級アパレルブランドの店舗什器やディスプレイ、ホテルのキャプションやテレビ、舞台の装飾など手掛ける分野は多岐にわたる。また、図面がなくても、写真やミニチュアサイズをもとにして製作することも可能。依頼者との打ち合わせを重ねて、ものづくりを行っている。
事例紹介:店舗什器、ディスプレイ、舞台装飾、ワイヤーフレームカー、オブジェなど
上記:ワイヤーフレームカー